最近、時間や場所にとらわれずに仕事をするフリーランスとして働く人が増えています。
会社勤めに疲れた人にとってはフリーランスは理想の働き方です。
しかし、
「スキルがない自分は一生会社で働かないといけない」
とお考えではないでしょうか?
ご安心ください。今や誰でもフリーランスになれるチャンスはあります。
この記事では、
- これといったスキルがない
- 何から始めたらいいのかわからない
- 税金とか意味不明……
こんな人でもフリーランスになるのに必要な手順をすべて紹介します。
STEP0:フリーランスを目指す前に知ってほしい基礎知識
この記事を見ている人の中には、
- フリーランスについてなんとなくの知識しかない
- どうやってお金を稼ぐのかわからない
というような人もいるかと思います。
フリーランスはどのように働くの?
フリーランスのお金の稼ぎ方は主に以下の3つです。
- 企業や個人から仕事を受注する
- コンテンツ(作品)を販売する
- 広告収入を得る
初心者に一番おすすめなのは、案件を獲得してそれに応じた報酬を得る働き方でしょう。
働いた分の収入は保証されているので、フリーランスの中では最も安定した稼ぎ方です。
この記事では仕事を受注する働き方をイメージして、何をしたらいいのか紹介します。
フリーランスに必要な能力
フリーランスは会社員と違って、仕事の獲得から税金の処理まで全て自分で行わなければいけません。
一人でやるべきことが多いので、必要なスキルも多いです。
フリーランスには以下のような能力が欠かせません。
- 専門スキル
- 自己管理能力
- マーケティング力
- 営業力
- コミュニケーション力
- 財務管理能力
それぞれ解説していきましょう。
専門スキル
最も重要と言えるのが職種ごとの専門スキルです。
- プログラマーならプログラミングスキル
- デザイナーならデザインスキル
- マーケターならマーケティングスキル
というように、それぞれの職種に合わせたスキルが必要です。
専門スキルを伸ばす一番の方法は、実務を重ねること。
最初からトップレベルのスキルは必要ありません。
ある程度仕事をこなせるスキルが獲得できたら、フリーランスとして働くことができます。
自己管理能力
発注先が決めた納期までに仕事を終わらせるためにはスケジュールの管理が肝心です。
決めたスケジュールに沿って仕事を始める意思の強さもなくてはいけません。
フリーランスは仕事をサボっても怒ってくれる人がいないので、自分で自分を管理する能力が必要です。
マーケティング力
マーケティング力とは、いかに商品を選んでくれるように工夫できるかの能力です。
自分の職種の市場を徹底的に調査して、
- 顧客のニーズ
- 必要なサービス
- 適度な価格設定
- 他者との差別化ポイント
このような点を意識しながら、業績を伸ばせるよう努力してください。
営業力
どれだけあなたが仕事ができても、それを人にアピールできなければ仕事をもらえません。
あなた自身やあなたの仕事に魅力を感じさせることが重要です。
ほとんどの人はいくつもの企業に営業して、やっと一つの仕事を獲得します。
人によってはSNSに作品を投稿して、仕事を貰う人もいます。
仕事を獲得するためには、営業をする行動力が必要です。
コミュニケーション力
一度獲得した仕事を継続してもらうためには、顧客との円滑なコミュニケーションが取れなければいけません。
相手の要望に合わせたサービスを提供するために、相手のことをよく知る必要があるのです。
どんなに仕事ができても、依頼者に自分の魅力を伝えられなかったり、相手のことを理解していないと継続的な仕事は得られません。
コミュニケーション能力に不安を感じている人は、本を読むなどをして会話術を勉強しましょう。
財務管理能力
会社員は特に理由がなければ確定申告を行う必要はありませんが、フリーランスは行わなければいけません。
確定申告には、
- 確定申告書
- 本人確認書類
- 青色申告決算書
- 控除を証明できるもの
- 賃貸対照表
- 損益計算書
というようなものが必要で、これを一人で用意する必要があります。
税理士を雇うという方法もありますが、年間で20万以上かかることも珍しくないです。
ただ、クラウド確定申告ソフトを使えば、家にいながら申告に必要な書類を作ってくれます。
銀行口座やカードを登録すれば、自動で取引を記録して、その取引の勘定科目の提案もしてくれます。
料金も月額900円から3000円ほどで税理士を雇うよりかなりコスパがいいです。
おすすめのクラウド確定申告ソフトは次の2つ。
- freee
- マネーフォワードクラウド確定申告
freeeは、税金知識がほとんどない人でも理解できるような設計で初心者向きです。
しかし、消費税を申告する課税事業者の場合、3000円ほどとかなり料金が高くなってしまいます。
マネーフォワードは、課税事業者でも月額は1280円です。
書類の修正も簡単にできるので、ある程度の知識がある人にはマネーフォワードの方をおすすめします。
STEP1:職種を選んでスキルを身につける
フリーランスの中にも以下のように、いろんな種類の仕事があります。
- プログラマー
- イラストレーター
- Webライター
- Webデザイナー
- Webマーケター
- 動画編集者
- インフルエンサー
ほとんどのフリーランスはひとつの仕事に特化します。
フリーランスを目指す人は数ある仕事の中から、どれかのスキルを習得しなければいけません。
このステップでは、仕事のジャンルを選んで勉強するまでの手順を解説します。
自己分析をする
前提として、誰にも仕事によって向き不向きがあります。
せっかくフリーランスとして新しい人生を始めるなら、好きなことを仕事にしたいです。
もしあなたがまだ何を目指すべきかわからなければ、自己分析から始めましょう。
あなたの
- 経歴
- 趣味
- 特技
- 求めるライフプラン
これらをまとめて何が向いているか考えてください。
特に自分の好きなことから考えるのがおすすめです。
- 本を読むのが好き→ライター
- キャラクターを描くのが好き→イラストレーター
- ゲームをするのが好き→ゲームクリエイター(プログラマー)
- YouTubeをみるのが好き→動画編集者
- アイデアを具体的にするのが好き→Webデザイナー
というように直感的なイメージでもいいので趣味を仕事にできるようにしましょう。
好きなことから仕事を選ぶには、以下のメリットがあります。
- モチベーションが上がる
- 客目線がわかる
- 市場に対する知識をすでに持っている
これらのメリットがあるので、まずは自己分析をして、趣味や特技を見つめ直してください。
初心者におすすめの職業・5選
この記事を見ている人の中には
- 趣味も特技もない
- 好きなことはあるが、未経験でもできるか心配……
というように悩んでいる人もいるかもしれません。
以下は初心者におすすめの仕事5つです。
初心者におすすめの仕事 | 習得難易度 | 収益性 |
Webライター | 低め | ★★ |
Webデザイナー | 普通 | ★★ |
動画編集者 | 普通 | ★★★ |
イラストレーター | 難しめ | ★★ |
プログラマー | 難しめ | ★★★ |
Webライター
Webライターとは、Webサイトの文章を書く人のことです。
大抵の場合、一文字◯円という形式で収益が決まります。
文章を書くことは、基本的に誰にでもできるので参入難易度は低めです。
しかし、誰にでも書ける文章を書いているだけでは、あまりお金をもらえません。
稼げるWebライターを目指すためには、以下のようなスキルが必要です。
- 検索順位で上位になるためのSEO(検索エンジン最適化)ライティング
- 読者に商品を買ってもらうためのセールスライティング
- 特定のジャンルへの専門的な知識
Webライターは、初心者でも簡単に始められる仕事の中で、最も収益性があります。
最初は低単価な案件しか受けられないかもしれませんが、スキルを蓄えたら月20万円以上も全く夢ではないです。
Webデザイナー
Webデザイナーとは、Webサイトのデザインを制作する人のことを指します。
依頼主のサイトのイメージにあった見た目をデザインできるかが重要です。
見た目に加えて、ユーザーに使いやすいと思ってもらうUI(ユーザーインターフェイス)も欠かせません。
意外かもしれませんが、デザインを細かく調整するにはプログラミングの知識も必要です。
Webサイトは、常に新しいデザインのトレンドが生まれるので、流行についていける人が稼ぎやすい仕事です。
動画編集者
動画編集は、撮影された映像に字幕や効果音のようなエフェクトを加えたり、無駄な部分をカットしたりする仕事です。
- YouTubeの動画
- SNS用の広告動画
- 映画の一場面
というように、動画の中にも様々な形があります。
最近では、YouTubeをはじめ編集を外注している人も増えているので、需要はかなり高いです。
動画編集をするなら、Adobe Premiere Proという有料の編集ソフトを契約しなければいけません。
Adobe Premiere Proの使い方を学習する必要もあるので参入コストは高めです。
しかし、将来自分でYouTubeを始めたい人には、編集の勉強をしながら収益をもらえるのでおすすめしたいです。
イラストレーター
イラストレーターとは、依頼されたイメージに合わせたイラストやキャラクターを形にする人のことです。
生成AIの台頭によって将来性が危ぶまれていますが、
- ゲームのキャラクター
- ブロガーの顔アイコンのイラスト
- 2D・3DCG
これらの分野に対応できるイラストレーターの需要が上がっています。
技術さえあれば、仕事もすぐにもらえるので人によってはかなり収益性の高い仕事です。
プログラマー
プログラマーとは、プログラミング言語を使ってシステムやソフトウェアなどを開発する人です。
正直プログラミングの習得難易度はかなり高いですが、その分高収入が期待できます。
プログラミング未経験の人が、最初に習得するなら
- HTML・CSS
- javascript
- Python
この辺りがおすすめです。
HTML・CSS・javascriptはWebサイトを作るときに使います。
Pythonは最近注目されているAIや機械学習の開発に使われて、なおかつシンプルで簡単な言語です。
どちらもまだまだ需要が上がることが期待されている分野なので、自分の直感に合う方で選んでください。
スキルを習得する
それぞれの仕事によって具体的な勉強法は変わりますが、共通して覚えておいてほしいことを紹介します。
- アウトプットを心掛ける
- ひとつの作品を作り上げる
- 勉強に時間をかけすぎない
アウトプットを心掛ける
勉強をしている人の中には、本を読むだけで満足している人もいます。
しかし、インプットを繰り返しているだけでは、なかなか記憶に定着しません。
インプットで得た知識を使って、手を動かすことが大事です。
ひとつの作品を作り上げる
アウトプットの目標とするべきことは、自身の力で何かを作ることです。
Web系のフリーランスを目指しているなら、オリジナルのサイトやブログを作りましょう。
最初は誰かの真似をしてかまいません。
とにかく何かを作ってみて、その仕事が自分に合っているか、やってみて楽しいか確かめてください。
勉強に時間をかけすぎない
何か作品を作れたら、仕事を受注できるようになるタイミングです。
ここから先の勉強は、実務を重ねながらやりましょう。
仕事をすることが一番スキルを習得できる方法です。
さあ、いよいよ副業を始めよう!
STEP2:副業で月5万円稼ぐ手順を徹底解説!
フリーランスになるなら、副業をして月5万から10万円くらい稼げるようになるくらいが目安です。
「月5万じゃ生活できないよ!」と思われるかもしません。
しかし、本業をしながら5万円稼げたら、退職したらその時間を副業に回せるので、収益も伸ばせます。
とにかく、最低でも月5万円稼ぐことを目標として、そのためには何をするべきか解説します。
どうやって案件を探せばいいの?
まず、仕事を探すためにクラウドソーシングサイトに登録しましょう。
クラウドソーシングサイトとは、仕事を探しているフリーランスと働き手を探している企業や人を繋げるマッチングサイトです。
企業は、仕事を外注したいときにサイトに案件を提示してもらいます。
フリーランスは自分にあった案件を見つけ応募して、お互いが納得すれば取引成立です。
ほとんどのサイトは、会員登録も無料で、年会費とかもありません。
会員同士でお金の取引があった時、一部の手数料を取られることはあります。
誰でも安心して使えます。
クラウドソーシングサイトとしておすすめなのが、
- クラウドワークス
- ランサーズ
- ココナラ
この3つです。
これらのサイトの違いを以下の表にまとめました。
サイト名 | 案件数 | 手数料 | 向いている人 | デメリット |
クラウドワークス | ★★★★★ | 〜20% | 初心者・誰にでも | 案件が多すぎて自分に合うものが探しづらい |
ランサーズ | ★★★ | 16.5% | 経験者 | ジャンルによって案件数が少ない |
ココナラ | ★★ | 22% | イラスト・デザイン系 | 案件数が少ない |
案件獲得のイメージですが、
- クラウドワークス・ランサーズは働き手の募集
- ココナラは依頼主の募集
というのがメインです。
Web系の人はクラウドワークスやランサーズを使って、イラスト系の人はココナラをよく使います。
クラウドワークスとランサーズの違いは、一番は案件のレベルと豊富さです。
ランサーズはWeb系の案件は多いものの、動画編集の案件はそれほど多くありません。
一方、クラウドワークスは全てのジャンルの案件を豊富に扱っているので、誰にでもおすすめです。
しかし、クラウドワークスには単価の低い案件も多いというデメリットもあります。
ランサーズは、ある程度経験のある人向けの案件が多いです。
最初にクラウドワークスに登録して、状況に応じて他のサイトを使うのを初心者におすすめします。
ポートフォリオを作ろう
クラウドソーシングサイトに登録しても、それだけでは仕事はもらえないです。
自分の実力をアピールする必要があり、そのためにポートフォリオを作らないといけません。
ポートフォリオとは、フリーランスにおける履歴書のようなものです。
あなた自身の、
- 名前
- 顔写真
- 過去の作品
- 経歴
- スキルレベル・資格
- 使用可能ツール
- 強み・自己PR
- 連絡先
などの情報を載せて、あなたのスキルや個性を理解してもらうものです。
スキルの習得の項目で、ひとつ作品を作り上げることを提案しましたが、このポートフォリオを作るときに紹介するためという目的もあったのです。
ポートフォリオを用意するのには、以下の方法があります。
- Webサイトを使う
- PDFで作る
おすすめとしては、サーバーを契約して、ドメインを作って、Webサイトを作る方法です。
フリーランスになるのならば、活動報告の手段としてWebサイトやブログを持つことは大きな武器になります。
サーバーの契約には月1000円、ドメインの維持には年1000円ほどかかりますが、このサイトを使って仕事を獲得できれば損はしません。
Webサイト用のサーバーとしておすすめなのが、ConoHa WINGです。
頻繁にセールをやっていて、月900円台でサーバーを契約することができます。
ConoHa WINGでサーバーを契約すると、サイトの住所のようなものであるドメインというものが、1個無料でもらえます。
とてもお得にWebサイトを作れるので、この期にサイトの運営を考えてみてください。
初心者が実績ゼロでも仕事を獲得するには?
ポートフォリオは作っても、案件に応募したら必ず獲得できるわけではありません。
ひとつの案件に何人も応募して、依頼主が一番魅力を感じた人に案件が渡るのです。
初心者の場合、案件を獲得するのは簡単ではありません。
しかし、初心者でも、方法さえわかれば誰でも初めての案件を獲得することができます。
ここでは初心者が案件を獲得するうえでの必須ポイントを紹介します。
初心者アピールはしない
もし、期待を裏切るのが怖くて初心者であることをアピールしているのなら、それはNGです。
案件に応募するときは、募集する側の気持ちを考えてください。
初心者と聞くと、ちゃんと仕事を遂行してくれるのか不安になってしまいます。
わざわざ聞かれてもないのに、相手に初心者であることを伝える必要はありません。
スピードをアピールする
仕事の経験がなくてもできるのが、返事の速さや仕事のスタートまでの即時性をアピールすることです。
受注者の中には、返事が遅くて依頼主を待たせる人も少なくありません。
- 「平日の17時から22時まではすぐに返事ができます。」
- 「土日は30分以内の返信をお約束します。」
というように返信の速さのアピールは、誰にでもできるのでおすすめです。
ただ、アピールだけして、実際は返事が遅いとなると評価が低くなるので注意してください。
発注者はすぐに仕事を終わらせたいものです。
仕事を発注したら、本当は次の日にでも仕事を始めてほしいと考えています。
「今すぐ作業に取りかかれます!」とアピールするのも有効な手段です。
提示価格より低い値段で受ける
案件獲得への一番の近道は、相場よりも低い値段で受けることです。
低単価で人気のない案件に応募したり、募集時の価格より安い金額を提示して仕事をもらいます。
低価格で仕事を受けるのは、実績作りにおいては最適です。
ただ、時給として換算すると500円以下になってしまうこともあるので、時間のかかる仕事は避けましょう。
とにかく応募しまくる
初心者のうちは案件の獲得率はどうしても低くなるので、とにかくいろんな案件に応募することが重要です。
仮に、応募した案件が全て承認されても、こちらから断ることは可能です。
ちょっとでもいいなと思った案件は、何件でも応募しましょう。
経歴はすべて書く
依頼主からすれば、応募してきた人たちはほとんど同じ人に見えます。
少しでも他の人と違いを見せたい人は、趣味や経歴にいろんな情報を載せましょう。
継続して案件を獲得した人の中には、同じ趣味を持っているから雇ってくれたという人も珍しくありません。
あなたがWebライターの場合、ニッチな経験に関する仕事をもらえることもあります。
募集されている案件の内容に合わせて、自身の有益な情報は全て提示しましょう。
募集要項をちゃんと確認する
意外とできてない人が多いのが、募集要項を確認することです。
案件に応募するときは、自己アピールするために提案文というものを書く必要があります。
提案文はそれぞれの依頼主に合わせて書かなければいけません。
しかし、中にはテンプレートを作ってコピペするだけの人もいます。
提案文は、案件ごとに募集要項を確認して、そこで聞かれていることに答えるようにしましょう。
月5万円以上稼ぐためのノウハウ
案件を獲得できるようになったけど、月数千円から一万円くらいしか稼げないという人もいます。
目の前の案件をこなしているだけでは収益は上がりづらいです。
フリーランスになるなら、収益を上げるにはどのような方法を取るべきか理解する必要があります。
継続してもらえるようにする
収入が不安定な人の特徴としてよくあるのが、単発の案件しかないケースです。
安定した稼ぎを得るためには、複数の企業と継続的な取引を行わなければいけません。
何度も取引をすることで、報酬を上げてもらうことも期待できます。
直接取引するようになれば、クラウドソーシングサイトに手数料を取られることはありません。
募集要項を見て、継続の取引があるか必ずチェックしてください。
付加価値をつける
案件一つ当たりの報酬額を上げるには、頼まれた以上の仕事をすることが最適解です。
- Webライター→SEO(検索エンジン最適化)に意識したライティング
- Webデザイナー→Webマーケティングスキル・プログラミングスキル
- 動画編集者→サムネイルの作成・企画や演出の提案
- イラストレーター→CG関連のスキル
- Webエンジニア→サーバーサイドの知識
というように、初心者向けの案件では絶対求められないようなスキルを得ることで収入アップが期待できます。
一度高単価案件を発注してみる
仕事のクオリティを上げるイメージができない人は、一回自分が発注者として高単価の案件を依頼してみるのをおすすめします。
当然、自分と近いことをやっている、いわば目標のような人に発注しましょう。
上級者はどんな提案文を書くか、どんな付加価値をつけるか、どれだけのスピードで遂行するか体験してみてください。
目標とする人の仕事を見て、自分に何が足りないかを見つけ出すのです。
実績をアピールする
自分が過去にやった案件によって依頼主にどのようなメリットがあったのかアピールすることも重要です。
例えばWeb系の場合、「自分が手を加えたサイトが検索順位で◯位になった!」という実績があれば応募するときに伝えましょう。
ポートフォリオの作品の出来よりも、自分を雇った人の利益の方が魅力が伝わりやすいです。
一度仕事の取引のあった人は、そこで縁を切るのではなく、繰り返しコミュニケーションを取りましょう。
アフターケアという形で後から相談を受けるのも、立派な付加価値になります。
STEP3:フリーランスになるためにするべき準備
副業で月5万円から10万円以上稼げるようになったら、フリーランスになるのもすぐそこです。
十分な貯金さえあれば、会社を辞めても良いかもしれません。
あとは作業時間を伸ばしたら月20万円以上稼げるようになって、最低限の生活はできます。
ちなみに月20万円稼いだとしても、所得税や社会保険料を引くと手取りは15万円くらいです。
地方に住んで家賃を低くしたら、そこそこの暮らしができます。
もちろんいきなり収入を減らすのが怖い人は、副業のまま続けるべきです。
会社を辞めるにしろ続けるにしろ、ここまで稼ぎが増えたら以下の手順が必要です。
- 財務準備をする
- 開業届を出す
- インボイス制度に対応する
財務準備をする
個人事業主なら48万円、副業なら20万円以上の年間所得がある場合は確定申告というものが必要になります。
確定申告とは、1月1日から12月31日までの所得を計算して、それに応じて所得税を申告して納税するものです。
所得=収入 – 必要経費 – 控除
会社の場合、年末調整で会社が代わりに所得税の納税を行ってくれます。
フリーランスは、基本的に自分で確定申告をしないといけません。
確定申告には、以下のものが必要です。
- 確定申告書
- 本人確認書類
- 青色申告決算書
- 控除を証明できるもの
- 賃貸対照表
- 損益計算書
その年の収入と支出をわかりやすく管理しないといけません。
収入や支出を管理する際、事業用の銀行口座やクレジットカードを作っていると楽になります。
銀行口座
銀行口座は、スマホで送金や口座の管理ができるネット銀行がおすすめです。
ネット銀行は、実店舗がないので対面での対応がないと嫌な人には向いていません。
しかし、実店舗を持たない分、振込手数料が月数回無料になったり、預金金利が高かったりというサービスがあります。
フリーランスは仕事を外注することもあるので、他行への振込手数料が無料になるのはかなり有難いです。
現金の引き出しはコンビニのATMでできます。
フリーランスにおすすめのネット銀行は
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
この2つです。
住信SBIネット銀行の方が振込手数料の回数が多く、スマホでの口座管理がとにかく簡単というメリットがあります。
ほとんどの人におすすめできるのは住信SBIネット銀行です。
楽天銀行は、楽天市場や楽天カードを使う人の場合ポイントアップに貢献します。
楽天ポイントは、クレジットカードの返済にも使うことができる便利なものです。
みなさんの生活や、思い描いている仕事のスタイルに合わせて銀行口座を選んでください。
クレジットカード
クレジットカードは、フリーランスになってからだと審査が厳しくなるので、会社を辞める前に新しく作りましょう。
クレジットカードには法人カードというものもありますが、これは事業を始めたばかりだと審査の対象外になりやすいです。
最初のうちは個人用のクレジットカードを2枚以上持って、プライベートと事業で使い分けるようにしましょう。
開業届を出す
新しく事業を始めたら、開業届(正式名:個人事業の開業・廃棄等届出書)を税務署に提出する必要があります。
開業届を出さなくても罰則はありませんが、出さないと損をします。
開業届を出さないと青色申告というものができません。
青色申告とは、確定申告の時に最大65万円の青色申告特別控除が受けられる申告方法です。
とにかくものすごくお得になるとイメージしてください。
青色申告を行うなら、開業届と一緒に青色申告承認申請書というのも一緒に提出しましょう。
詳しく正確な情報を知りたい人は税務署のホームページで調べてみてください。
開業届について知りたい人は→こちら
青色申告制度について知りたい人は→こちら
青色申告特別控除について知りたい人は→こちら
所得税の青色申告承認申請手続について知りたい人は→こちら
税務署の所在地を知りたい人は→こちら
国民健康保険に加入する
会社員を辞めたら会社の健康保険に入り続けることはできません。
会社を退職してから14日以内に、国民健康保険へ加入する必要があります。
お住まいの市区町村の役所で加入の手続きをしてください。
国民健康保険への加入手続きには、健康保険の資格喪失日がわかるものが必要です。
日本年金機構に「健康保険・厚生年金保険資格取得・資格喪失確認通知書請求書」を提出すれば貰えます。
各市区町村のホームページなどをみて、より詳しい情報を調べましょう。
国民年金に加入する
会社員ならば厚生年金に加入できますが、フリーランスになるのなら国民年金に加入する必要があります。
国民年金への加入も、退職から14日以内に行うのが原則です。
国民年金への加入の手続きも、お住まいの市区町村の役場でしてください。
手続きをするには、離職票や退職証明票など厚生年金の資格喪失日がわかるものを用意しなければいけません。
年金手帳も忘れずに準備してください。
【任意】国民年金基金に加入する
国民年金の満額支給額はそれほど高くなく、令和5年度で79万5000円(月6万6250円)です。
これだけで生活するのは不可能です。
フリーランスの年金制度として、国民年金基金をおすすめします。
掛金は月6万8000円まで増やせることができて、国民年金と合わせて年金を確保できます。
所得控除の対象でもあるので、節税効果も期待できます。
インボイス制度に対応する
これからのフリーランスに必要なのが、インボイス制度への対策です。
今まで、年間の売上が1000万円以下の個人事業主は、消費税を納税しなくてもいい免税事業者でした。
今後、個人事業主は、取引の時に発生する消費税を
- 免税事業者のままでいて、仕入れ先に負担してもらうか
- 課税事業者になって、自分で負担するか
どちらかを選ばなければいけません。
免税事業者のままでいると、仕入れ先は消費税を負担してくれる課税事業者に仕事を依頼するようになるかもしれません。
課税事業者になると、収入は売上から消費税分を引いた分になり、面倒な書類の作成も必要です。
他にも細かいルールがあるので、フリーランスになるには調べておく必要があります。
【任意】小規模企業共済に加入する
小規模企業共済とは、フリーランス用の退職金制度のようなものです。
月1万から7万円を掛金として積み立てて、退職後に受け取ることができます。
掛金の金額は所得控除になるので、節税にもなるのです。
掛金の金額の数割を低金利で借りることもできます。
とにかくメリットだらけの制度なので有効利用してください。
まとめ
フリーランスは、未経験の人でも正しい手順を踏めば必ず実現できます。
ただ、自由を手に入れるためには複雑な税金や保険関係の知識が必要です。
それでも、フリーランスは
- 好きな時間で働ける
- 趣味を仕事にできる
- スキルを蓄えられる
- 年収の上がり幅が大きい
というメリットがあるので、みなさんもこれを目指して努力してください。